ｃｖ

彼女の呼び名

（ティア・・アニス・ジェイド）

「あの・・・中佐」

「・・・・・・」

「中佐？」

「」

「え？」

「・・・私の名前は中佐じゃない」

「え、あの・・・ですが、貴女は中佐ですよね？」

「うん、そう。私は＝」

「・・・では」

「でも、私の名前は中佐じゃない」

「・・・（どうしよう。困ったわ。どうすれば良いのかしら？）」

「どーしたんですか、ティアさん？」

「ああ、アニス。ちょうど良い所に・・。実は・・・」

「・・・ああ、なるほど。また同じ事やってるんだ」

「同じ事？」

「私も初めてと会った時、同じ事を言われたんですよ。私はだって」

「・・・そうなの」

「別に不都合は無いんだし、もその方がいいって言ってるんだから、名前で呼んであげたらどうですか？」

「でも・・・」

「あまり堅苦しく考える必要はありませんよ。彼女はただ単に名前で呼ばれるのが好きなだけですから」

「大佐！」

「それに彼女がそう主張するのは、これから一緒に旅をする貴女と少しでも打ち解けようと言う思いからなのだと思いますよ。人付き合いが下手なの行動は、とても解り辛いとは思いますが」

「・・・そう、ですね。解ったわ、。これからよろしくね」

「よろしく、ティア」

「これでめでたしめでたし、ですか」

「そのようですねぇ」

「・・・なんだか丸め込まれたような気がするのだけれど」

アビス。気にした時点で負け。