マルクト帝国の

(ルーク・ティア・ジェイド)

 

      

 

「まさか、こんな所で『死霊使い・ジェイド』に会うなんて・・・」

「なぁ、あいつってそんなに凄いヤツなのか?」

「・・・そうね。私も噂でしか聞いた事が無いけれど・・・」

「ふ〜ん・・・。それより俺は、あのってヤツが軍人だって事の方が不思議なんだけど」

が?」

「だってよ〜、一見するとキリっとしてそうだけど、実際のあいつってぼやっとしてるだろ?あれでほんとに軍人なのかよ」

「マルクト軍の中佐といえば、ジェイド=カーティス大佐と並ぶ程有名よ。一般的にはガーディナルって呼ばれているわ」

「ガーディナル?」

「守護者という意味よ。どんな危険な状況でも、絶望的な状況でも、彼女の守護さえあれば危機を脱する事が出来る。―――そう言わしめる程の実力の持ち主だそうよ」

「見えねぇ!ほんとにあいつの事なのかよ!?」

「確かに想像していた人物像とは、大分違うけれど・・・」

「人を外見で判断していると、いつか痛い目を見ますよ」

「うわっ!?」

「大佐!聞いていらしたんですか?」

「人聞きの悪い事を言わないで下さい。聞こえて来たんですよ」

「一緒じゃねーか!!」

「大佐。ではやはり、彼女がマルクトの・・・」

「そうですね。守護者(ガーディナル)と呼ばれていますよ。勿論、本人はああいう人ですから、気にしていないようですが・・・」

「守護者ねぇ・・・。どっちかっつーと、守護される方に見えるけど」

「ルーク!彼女もれっきとした軍人なのよ。失礼じゃない!」

「俺は思ったまんまを言っただけだけど?でもまぁ、あいつがそんなに凄い守護者だってんなら、バチカルに戻るまで俺の護衛でもしてもらおっかな」

「・・・・・・」

「・・・なんだよ、その笑みは」

「いいえ。ただ彼女の方にも選択の権利くらいはあるのだという事を、貴方は理解した方が良いのではないかと」

「なんだと!?」

「ルーク!いい加減にして!!大佐も!!」

「ま、駄目元で頼んでみてはどうですか?どうせ無駄だとは思いますが・・・」

「くっそー!なんなんだよ、あいつ。ムカツク!!」

 

 


実は主人公ってこんな人。