ガイの疑問

(ティア・ルーク・ジェイド・イオン・・ガイ)

 

 

「ローテルロー橋が落ち、その上アクゼリュスへの橋が落ちてしまった以上、フーブラス川を渡るしかないわね」

「え〜!川を渡るのかよっ!?」

「今の季節のフーブラス川は水流も穏やかで水嵩も高くはありません。最短距離を通ることになるので、考えようによっては良かったのかもしれませんよ」

「ふ〜ん。・・・つーか、アニスもその川を渡ったのかよ?大丈夫なのかよ」

「大丈夫ですよ、アニスですから」

「アニスですからね」

「うん、アニスだから」

「一体アニスって何者なんだ・・・?」

「ガイ、アニスに興味があるの?」

「いや、興味っていうか・・・まぁ、あるといえばあるけど」

「アニス=タトリン。神託の盾騎士団・導師守護役所属。階級は奏長。身長は・・・」

「いやいやいやいや、ちょっと待って!」

「どうした、ガイ」

「いや、そういう事が気になってるんじゃなくて、ただどういう子なのかなぁ〜と」

「・・・アニスはお金が大好き。玉の輿になりたいんだって」

「・・・へぇ〜」

「それから、アニスはすごく面白い」

「・・・・・・ふ〜ん」

「店で値切るのも上手い」

「・・・・・・」

「解った?」

「いや、ぜんぜん」

「会えば解る。きっと」

「・・・結局それなのか」

 

 


アビス

固まらないアニス像