本当に大切なモノは、時にとても見えにくくて。

だから人は、必死でそれを捜しつづける。

けれどそれは案外、すぐ傍にあるものなのかもしれない。

 

秘宝を手に入れろ!!

 

たちと別れてすぐ、私はリューベの村から北へ向かいトトの村に入った。

そこは既にハイランド軍によって滅ぼされていて、生き残りは・・・残念ながらいないようだった。

痛ましいその光景を背に、トトの村を抜けてミューズに向かった私は、しかし通行証なるものを持ち合わせていなかったため、すぐ傍にあった宿屋『白鹿亭』に身を寄せた。

近くで戦いがあったなんて微塵も思わせないほどほのぼのとした雰囲気を持つ宿で、しかも値段の割にはサービスもいい。

女将1人で切り盛りしているみたいだけど・・・―――ずいぶんと出来た人だ。

窓から差し込んでくる柔らかい朝日をぼんやりと眺め、ベットの中でゴロゴロとまどろんでいると、控えめなノックが数回。―――その後で、心地よい柔らかい声が聞こえてきた。

「おはようございます。お食事の用意が出来ましたので、温かいうちにどうぞ」

「あ、は〜い。ありがとうございます」

軽い調子で返事を返して、私は温かいベットから抜け出した。

女将が作る料理は絶品。―――グレミオの作る美味しい料理を食べ慣れている私ですら、べた褒めしたくらいだ。

しっかりと衣服を整えて、固まった身体を伸ばした後、私は朝食をとるべく部屋を出た。

 

 

「はい、どうぞ」

「いただきま〜す!!」

目の前に出されたオムレツはふわふわのトロトロで、私は思わず笑みを零した。

それを見ていた女将・・・―――ヒルダさんは嬉しそうに微笑んで、紅茶を入れてくれる。

ああ、なんて穏やかな時間を過ごしているんだろう。

不意にそんな想いが頭の中をめぐる。

ビクトール達は上手く逃げられただろうか?

ナギの報告によれば、ルカ=ブライトに惨敗したものの、何とか一矢報い傭兵隊の砦から無事に脱出する姿を確認した、と言っていたけど・・・。

思わずため息が漏れる。―――こんな美味しい料理を目の前にして、ため息が出るなんて私もロクな人生送ってないな・・・。

「あの・・・、クレオさん?」

ぼんやりとオムレツを眺めていた私の耳に、突然大きな声が響いて思わず身体が跳ねた。

顔を上げればヒルダさんが困ったようにこちらを見ていて、どうやらさっきからずっと呼ばれていたらしいことが分かる。

ヒルダさんの言葉を聞けば分かると思うが、私はここでも偽名を使っている。

だけど呼ばれても気付けないんじゃ・・・使ってる意味ないかも。

「あ、ごめんなさい。ちょっとボーっとしてて・・・。なんですか?」

私は動揺する心を見透かされないように、薄い笑みを顔に貼り付けた。

もしかしたらこの万能な女将にはお見通しなのかもしれないけど、まぁ・・・それはそれでしょうがないか。

ヒルダさんは一拍置いた後、やんわりと微笑んだ。

「いえ、たいしたことではないんですが・・・クレオさんはこれからどうするおつもりなんですか?ミューズに入るには通行証が必要ですけど、お持ちでないようですし・・・」

そう、当面の問題はそれだ。

ハイランド軍が攻めてきたことで、ミューズ市は警戒を強くした。

まぁ、それが当然って言えば当然なんだけど・・・―――おかげで私のような旅人は街に入れない。

特に用事があるってわけじゃないんだけど、折角近くに来たんだし出来る事なら寄って行きたいかな・・・なんて思ってるわけで。

「ん〜、どうしようかなぁ・・・」

急ぐ旅じゃないし、ここ居心地いいし、しばらく滞在するっていうのもいいかも。

それとも一回バナーの村に帰ろうか。―――グレミオが半狂乱で心配してるだろうし。

でもそれだと、今度は簡単に村から出してくれないだろうなぁ・・・。

それに、ここで帰ったら一体何のためにここまで来たのか分からなくなる。

こうなったら・・・忍び込んでやるか。

私がそんな物騒な事を考えていた時、白鹿亭のドアが勢いよく開けられ数人が宿屋に飛び込んできた。

「もー、何なのよあの門番!よりによってあたしの事馬鹿にするなんてっ!!」

「まぁまぁ、そんなに怒らないでさ・・・」

なんとな〜く聞き覚えのあるその声に、私はゆっくりと振り返った。

受付にいたのはまだ若い4人組の男女。

「・・・あ!」

「・・・え?あー、クレオさん!!」

1人の女の子が私を指さして、大声で叫んだ。

その大声も、つい最近嫌というほど聞いたな・・・。

「こんな所で何してるんですか??」

不思議そうに首を傾げて問うてくる少女に、私は呆れた表情を浮かべて。

「そっちこそ・・・ここで何してるの?」

さっきまでの怒りはどこへやら。―――ニコニコ笑顔のナナミにそう声をかけた。

 

 

もう会う事もないかもしれない・・・なんて思ってたのに。

目の前に座るナナミ・・ジョウイを眺めて、私は密かにため息を吐いた。

私はリューベで別れた後の事・・・―――傭兵隊の砦でルカ=ブライトと戦った状況や経緯、そしてその結果に至るまでの説明をナナミの解りづらい説明を補足したジョウイから聞いた。

もう知っている事には違いないけれど、あえてそれを告げる必要もないだろう。

どうして知っているのかと問われれば、困るのはこっちの方だ。

「それでビクトールさんがミューズで落ち合おうって言ったからミューズまで行ったのに、通行証がないと入れてくれないって!おまけにあの門番〜!!」

再び怒りに燃え始めたナナミには関わらない方がいいと判断し、苦笑しているジョウイとその隣にいる幼い少女へ目を向けた。

「それで、その子は?」

にっこりと微笑みかけても、その少女はどこか怯えたようにジョウイの後ろに隠れる。

・・・・・・ちょっとショックかも。

自分で言うのもなんだけど、子供には好かれる性質なのに・・・。

「ああ、この子はピリカ。僕がお世話になった家の子供で・・・その・・・」

「・・・?」

「・・・トトの村の、生き残りなんです」

ジョウイの言葉に、ここに来るときに見たトトの村の惨状を思い出した。

よくあそこで生き残れたものだと思う。

そしてその時、何気なく見たとジョウイの右手に、最初に会ったときにはなかった手袋の姿を発見して思わず身を乗り出す。

確かに最初はこんな手袋、付けてなかった。

あまりにも不自然なそれに、嫌な予感が巡る。

心なしか、右手のソウルイーターが疼いているようで・・・。

「・・・ねぇ、その右手どうしたの?」

問いただしたい気持ちを抑えて、心持ち静かな口調を心がけ言った。

するととジョウイはどう答えたものか・・・とお互いに視線を交わし、しかしそんな空気を読んでいないナナミが、私にとっては衝撃的なその一言を告げた。

「あのね、何か変な紋章を手に入れたの。トトの村の洞窟みたいなところで、2人がいきなり消えてさ・・・」

ナナミの説明は拙いものだったけど、あらかじめ予想を立てていた私にはそれで十分だった。

トトの村の洞窟は、私も知っている。

最初トトの村に着いた時、もしかして生き残りがいないかと少しだけ村の中を探し回った時に見つけたものだろう。

「・・・見せてもらえる?」

私の申し出に、2人は迷った末に手袋を外してくれた。

の右手には白い紋章、ジョウイの右手には黒い紋章。

それぞれ盾と剣・・・・・・のように見える。

この紋章に似た形のものを、私は見たことがある。

27の真の紋章に少なからず興味を持った私が調べた古い文書。―――そこに描かれていたものと、とても似ている。

「ねぇ、これを手に入れたとき・・・何か・・・ううん、誰かと会わなかった?」

私の質問に、2人は驚いたような表情を浮かべた。

それだけで、返事を聞かなくても分かってしまったけれど・・・。

「うん、なんか・・・女の人に会った」

「髪が長くて・・・白いローブを頭から被った人がいきなり現れて・・・」

「なになに?何の話〜??」

1人話に加われないナナミが不機嫌そうに声を上げるが、今の私にははっきり言ってそれに構ってられる余裕はなかった。

髪が長くて、白いローブを頭から被った女の人。―――その特徴的といえば特徴的なそれに、思わず頭を抱える。

心臓がドキドキと早く脈打ち、頭はずきずきと痛んだ。

まさか、彼らがそうなんて・・・。

古い文書で見たその紋章は、『始まりの紋章』。

ナギから受けた報告によれば、その昔ゲンカクとハーンという2人の男が宿していた紋章。

空に輝く赤い星。

全てを統べ、そして導く者。

天魁星を頂くそれは、なのか・・・それともジョウイなのか。

「・・・・・・信じられない」

拒否しているつもりが、実はそれに引き寄せられていたなんて。

再び起こる戦いの上に立つのが、私と同じ年端もいかない少年だなんて・・・。

私は頭を抱えたまま、誰にも聞こえないほど小さな声でそう呟いた。

 

 

私の個人的な感情はさておいて。

ともかく、通行証がないと始まらないという現状は一向に変わらない。

ビクトール達と合流するためにミューズを目指しているたちと、少し調べ物をしたい私。―――目的が合致したため、5人で頭を悩ませて相談していた時。

白鹿亭の主人であるヒルダさんの夫、アレックスさんが怒り心頭と言った様子で宿に帰ってきたのがきっかけで、私たちは宝捜しをすることになってしまった。

何でもアレックスさんは宝捜しをしているらしく、ちょうどこの宿屋の裏手に古代の遺跡を発見したらしい。

そこを探索するのにミューズの住人に手を貸してもらおうと出向いたが、誰一人アレックスさんの言葉に耳を傾けようとせず、怒りもあらわにここに帰ってきた、と。

一応の経緯を聞いて、そしてそれを聞いていたナナミが名案とばかりに手を叩いた。

それが、『宝捜しに協力したら、ミューズの通行証を貸してもらう』だ。

そうこういっている間にどんどんと話は進んでいき・・・―――何故かそれに巻き込まれるカタチで私も宝捜しに参加することに勝手に決められた。

「すいません、クレオさん。なんだか巻き込んでしまって・・・」

宝があるという遺跡に向かう道すがら、隣を歩いていたジョウイが申し訳なさそうに口を開いた。

なんて礼儀正しい子なんだ・・・と思いつつも、私はにっこりと微笑んで首を横に振った。

「構わないわよ。そりゃ、何でこうなったのかな・・・とは少しは思ったけど、ミューズに行くためにはこれしか方法はないだろうし・・・」

穏便な方法は・・・―――と心の中で呟く。

手段を選ばないなら、方法はいくらでもあるんだけどね。

「それに、宝捜しなんて初めてだしね。結構楽しそうだし・・・」

これは事実だった。

私も子供の頃は、いろんな物語を読んで冒険に憧れたものだ。

仲間たちと様々な罠を潜り抜け、そして手にする至福の宝。

そんな冒険を、一度してみたいと思っていた。

これで幼い頃の夢が叶うと思えば、一石二鳥じゃないか。

明るい口調でそう言うと、ジョウイは安心したように微笑んだ。

この子はどうにも苦労性っぽいところがあるな・・・と思う。

ナナミは暴走特急のように突っ走り、はマイペースにそれを眺め、そしてそれを止める役目を一心に背負っていたのがジョウイだったんだろう。

不憫だ・・・、きっと子供の頃から振り回されてきたんだろう、この兄弟に。

そんなことをつらつらと思っていたその時、アレックスさんが意気込んだ様子で声を上げ、それにつられて私も顔を上げた。

たった今気づいたが、目の前には小ぶりな石造りの建物がある。

アレックスさんはその建物の横に立っている石柱に何事か細工を施して・・・―――しばらくすると石の重そうな扉が音を立てて開く。

「さぁ、ここが宝の眠る遺跡だ。さっさと入って宝を見つけちまおう!!」

「わくわくするねっ!!!」

ノリノリな様子のナナミと、それに引きづられるカタチで遺跡の中に入っていく

その後ろ姿をぼんやりと見送って、後に続こうと足を踏み出したその時。

ふと石柱や壁に描かれてある独特の文様に目が奪われた。

この文様・・・どっかで見たことがある。

どこだったっけ?―――たしか・・・最近何かの本で・・・あっ!!

「「シンダル文様」」

思わず呟いた自分の声に、違う誰かの声が重なった。

そちらの方へ視線を向ければ、同じように驚いた様子のジョウイが。

「・・・クレオさん。知ってたんですか??」

「そっちこそ・・・」

「僕は父の書斎で見たことがあるんです」

ジョウイの言葉に、私は思わず感心の声を上げた。

彼の父がどういう趣味で本を集めているのかは知らないが、シンダルに関する資料があるならばぜひ見せてもらいたいなと密かに思う。

だってシンダルに関する資料って、かなり少ないし・・・。

「ジョウイー!クレオさーん!!何やってるの、早く早く!!!」

また自分の思考にはまりそうになっていた私を現実に引き戻したのは、焦れたように呼ぶナナミの声。

なんだか最近、ボーっとする事多いな。―――なんて他人事のように考えながら、私は隣で苦笑するジョウイと共に遺跡に足を踏み入れた。

 

 

遺跡の中は想像以上に複雑な造りになっていた。

まるで迷路のような通路。

いたるところに仕掛けられた罠。

そして行く手を阻むように何重にも仕掛けられた細工。

それらを何とかクリアしていき・・・―――遺跡に入って数時間後、何とか最深部と思われる場所に辿り付いた頃には、既にナナミたちは疲れ果てているようだった。

「おそらくこの奥に、宝があるだろう」

アレックスさんが、強い口調でそう言った。

そのセリフ、何度目かしら?と心の中で思うも、あえて口には出さずにおく。

それでも行く手を遮るその扉の仕掛けが、今までのものよりも強固な様子で。

もしかして本当に、この奥に宝が眠っているのかもしれないと思った。

じゃあ・・・この先には本当に宝があるとして。

その宝とは、一体どんなものなのだろう?

普通に宝と言えば、光り輝く黄金細工だったり、色とりどりの宝石だったりするんだろう。

おそらくアレックスさんも、それを想像し期待しているんだろうけど・・・。

ここまで進んでくるうちに、私はここがシンダルの遺跡であると確信を持っていた。

だからこそ、思う。

この先にある宝は、決してアレックスさんが考えているようなものじゃないだろうと。

私自身、シンダルの遺跡に足を踏み入れる機会がそれほどあった訳じゃないから、具体的に何があるか・・・とは言えないけど。

今までの多少の経験と、そして調べたシンダルの資料から想像する。

シンダル族は謎に包まれた一族で、その消息は知れない。

そしてシンダルの残した様々なものに関わった人間の大部分が、それゆえに何らかの不幸に見舞われている事も、シンダルを追いかける者にとっては常識だ。

私はそこまで考えて、思わずため息を零す。

やっぱりここがシンダルの遺跡だとわかった時点で、止めておいた方がよかっただろうか?

だけど止めても、それを聞き入れてくれるとは到底思えなかったが。

「ねぇ、ねぇ、クレオさん!」

未だ扉を開けようと奮闘しているアレックスさんを放置して、ナナミが明るい調子で声をかけてきた。

「・・・どうかしたの?」

「ここ!ここ見て!!」

指さされたそこには古びた石版があり、かなり古いので字が消えかかっているが確かに何か書かれている。

「ねぇ、クレオさんにとって大切なモノって何?」

無邪気に尋ねてくるナナミに視線を向けて、まるで眩しいものでも見るかのように小さく目を細めた。

大切なモノ。

それはもう失ってしまったモノ。

けれど確かに自分に残されている想い。

今はまだ・・・―――遠くにいる、仲間たち。

「そうだね。たくさん・・・あるよ」

ポツリとそう呟けば、私をじっと見ていたナナミがフワリと笑顔を浮かべた。

「・・・・・・?」

何故笑顔を向けられたのか、それが分からず疑問を浮かべる私に。

「だってクレオさん。すごく幸せそうな顔したから・・・」

と相変わらず明るい調子で返してくる。

ああ、きっと。

ナナミはとても心が優しい子なんだろう。

他人が幸せそうな顔をしているだけで、自分もそんなにも幸せそうに笑えるんだから。

だからこそ、余計に悲しくなった。

これからこの3人に待ち受けているだろう、過酷な運命を想像して。

きっとこの3人は、戦いに巻き込まれてしまう。―――ううん、もう巻き込まれているのかもしれない。

それに直面して、それぞれがどういう道を選択するのか。―――逃げるのか、戦うのか、それは分からないけれど。

どれを選んでも、彼らは傷ついていくだろう。

その過程で失われていくものも、きっとある。

願わくば、その優しい心だけは失わないように。

その輝くような笑顔を、失わないように・・・―――その笑顔は、もしかしたら何も知らない真っ白な心を持つ故に存在するものなのかもしれないけれど。

ただ、それだけを祈った。

 

 

遺跡の奥に眠るモンスターを倒して、ようやく辿り付いた宝箱の中身は。

光り輝く黄金細工でも、色とりどりの宝石でもなくて。

「・・・・・・これが宝?」

アレックスさんの手に握られていたのは、そこらの道具屋で当たり前に売られているただの薬草、だった。

「こんな・・・こんなもののために・・・俺は・・・」

震える手で薬草を握りしめ、そしてそれを強く地面に叩きつけると、がっくりと肩を落として項垂れる。

そう言いたくなる気持ちも、分からないでもない。

多分この遺跡を見つけるまでに、いろいろなものを犠牲にしてきたんだろう。

「宝さえ見つかれば・・・ヒルダたちを楽させてやれると・・・そう思ってたのに」

力なく呟くアレックスさんを見て、小さくため息を吐いた。

そうそう上手い話はない、ということか。

突きつけられた現実に呆然とするアレックスさんを心配そうに見て、とにかくここから出ようと促す3人を見ながら、私は何気なく地面に捨てられた薬草を手に取った。

どこからどう見ても、ただの薬草だ。

もしかして、先に誰かがこの遺跡を探索し、宝を持って行ったとか?

だけど遺跡には荒らされた様子はなかったし、仕掛けが解かれた様子もない。

宝を守るモンスターだって、健在だったし。

だけど、シンダル族がわざわざ遺跡を作ってまで残した宝がこれというのも、どことなく腑に落ちない。

まだ他に、隠し部屋でもあるのかな?

そう思ってもそれらしきところはなかったように思えるし、何よりもこれ以上アレックスさんを引きずりまわす気も起きない。―――本当に別の宝があるのかどうかも、分からないんだから。

ともかく、これが本当の宝だったとして。

これを手に入れたからといって、不運な出来事に見舞われるとは思えない。

そう考えると、ある意味ラッキーだったのかも。

シンダルに巻き込まれて、一生を不意にした人も多くいるわけだし、そうならないのがアレックスさんにとってもヒルダさんにとっても、よかったんじゃないかな?

「クレオさん。とりあえず帰ろう」

声をかけてくるの声に、私は持っていた薬草を思わず懐に入れて、慌てて後を追った。

 

 

この瞬間、白鹿亭で大事件が起きているとも知らずに。

 

 

◆どうでもいい戯言◆

続きます。(え?)

そして戦闘シーンをまたまたばっさりで、どうもすみません(汗)

全体的にシリアス風味でお送りしておりますが、その内にギャグ的展開を盛り込みたいと思っていますので、どうぞ見捨てないで下さい(懇願)

作成日 2004.2.6

更新日 2007.11.3

 

 

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