「つーわけで、俺様がお前らの監視役になったから」

「「・・・は!?」」

ロイド達の待つ客間に顔を出したゼロスは、開口一番爽やか過ぎる笑顔でそう言ってのけた。

そんなゼロスの後ろから、手で額を覆ったが顔を見せる。

「・・・どういうことなのか、聞いても良くて?」

「どういうことって言うか・・・」

そういうことなのよ・・・と問い掛けるリフィルに、は呆れたような口調で答える。

「・・・・・・つまり、そういうことなのね?」

の曖昧な返答から、それでも的確に現状を察したリフィルが確認を取るように一言一言強調して呟く。

そんなリフィルに、頭の回転が速い人は助かるわと心の中だけで呟いて、はにっこりと微笑み再び同じ言葉を口にした。

「つまり、そういうことなのよ」

 

右手に感じる温もり

 

とリフィルの漠然とした会話の内容を察する事が出来なかったロイドに、ゼロスが監視役になった経緯を話し終えた後。

そしてゼロスがテセアラの神子であるという事実を目の当りにし、呆然と立ち尽くす一行を尻目に、はこれからの予定を思案していた。

「まずはサイバックに向かうのが妥当ね。あそこはエクスフィアの研究もされてるし、情報を仕入れるならあそこが一番だわ。それにはまずグランテセアラブリッジを渡らなくちゃいけないんだけど・・・ま、今回は徒歩になるか」

「サイバ?ブリッジ?」

「ええ〜!徒歩かよ!あの長い橋を!?」

着々とこれからの行動を決定していくに、聞き慣れない名前に戸惑うロイドと、の言葉の全てを理解しているゼロスが抗議の声を上げた。

そんなゼロスの抗議の声に小さく眉を顰めたは、問答無用でゼロスの頬を抓り低く這うような声で呟く。

「あら?自分から監視役になるって仰ったのは、何処のどなた様でしたっけ?」

「それは別問題だろ〜?徒歩じゃなくても、エアカー出せば良いじゃねぇの?」

「エ・・・エアカー?」

更に飛び出た理解不能な単語に更にロイドは首を傾げるが、それは言い合いを続けるとゼロスに揃って綺麗に無視された。

「ワイルダー家の所有するエアカーは4人乗りでしょう?私たちは何人いると思ってるのよ。乗れるわけないじゃない」

「2台に分ければ良いじゃねぇか!別に分かれたって問題ねぇんだし」

「エアカー2台もどこにあるっていうの!」

「借りれば良いだろ!?城には当然あるだろうし、なんなら大型エアカー借りて全員乗ってっても良いじゃねぇか!」

「ああ、それでまた教皇に嫌味を言われるのね。神子様ともあろう方がエアカーも用意できないなんて・・・とか?そんなの私はごめんなんだけど」

「・・・・・・それは俺様もちょっと」

の言葉に、今まで勢い良く反論していたゼロスが遠い目をして言葉を濁らせる。

どうやらこの口論の勝敗は、に軍配が上がったようだ。

「・・・・・・そろそろ私たちも話に加わって構わないかしら?」

ふふんと勝ち誇ったように笑うと、どこか悔しそうなゼロスを交互に見比べて、リフィルが少し呆れたような声色で声を掛ける。

「あ、ああ。ごめんなさい、リフィル。それで何の話だったっけ?」

慌てたように笑顔を取り繕ったを見て、ロイドとジーニアスはポカンと口を開いての顔を凝視した。

今まで彼らが見てきたは、とても落ち着いていて慌てたり声を荒げたりなどしないクールな人間だった。

外見の割にはとても大人びていて、いつも一歩先から自分たちを見守ってくれるようなそんな存在。―――しいなに対しても多少砕けてはいるが、基本的な態度はロイド達と比べてもそんなに変わらない。

それなのにゼロスを前にしたは、今までの態度よりも数段子供っぽい。

子供っぽいというよりは、歳相応とでも言うべきか。

それでも今まで目の当りにしてきた像とは明らかに違っていて、だからこそロイド達はその変わりぶりに目を丸くするだけだ。

軽くて胡散臭く見えるが、がこれほど心を許しているというならば信用しても大丈夫な相手なのかもしれないと2人は思う。―――ジーニアスに至っては、相手が好きか嫌いかは別の問題だったけれど。

「とりあえず・・・これからのことについて、だったわよね?」

「ああ、そうだったわね」

逸れまくった話を手繰り寄せて、は再び真剣な表情を浮かべて口を開いた。

「さっきも言ったけれど、コレットの症状を治したいなら、まずはサイバックに行くのが良いと思うわ。あそこは神子のクルシスの輝石についても研究をしていたし、具体的な解決方法も解るでしょう」

「そっか!なら、さっそくその・・・サイバック?とか言うところに行こう!!」

の言葉にロイドが勢い良く駆け出す・・・その前に、その行動を予測していたはロイドの服の襟を掴んで行動を阻止する。

「な、なんだよ、!」

「何だよじゃないでしょう。人の話は最後まで聞きなさい」

キッパリと言い切り、強引にロイドを引き寄せて自分のすぐ側に立たせた。

「出発する前に、道具類の補充が必要でしょう?救いの塔に行く前に揃えたっきりで、グミも残り少ないだろうし・・・。ゼロスも一度屋敷に戻って、セバスチャンに留守にするって伝えてきなさい。心配するでしょう?」

道具袋をロイドに押し付け、中を確認しながらてきぱきと指示を飛ばす。―――そんなを見て、ロイドは何気なく・・・本当に何気なく思ったことをそのまま口にした。

って・・・なんか母さんみたい・・・」

その瞬間、ピシリと空気が凍った。

そんな空気を放つのは、言葉を向けられたと何気なく聞き耳を立てていたゼロス。

ギギギと軋む音を立てそうなほどぎこちない様子で顔を向けた2人に、ロイドは不思議そうに首を傾げた。

「・・・おいおい、ハニー。よりにもよって『母さん』かよ」

「ロイド・・・いくらなんでも私、貴方みたいな大きな子供を持った覚えはないんだけど」

「んなの、解ってるよ。でもなんか・・・そんな感じがしたってだけだよ」

2人から向けられた言葉に、ロイドは馬鹿にされたような気がしたのか少しだけ唇を尖らせて反論する。

は複雑そうな表情を浮かべて、はぁ・・・と大きく溜息を吐いた。

「解ったから・・・もう良いから・・・とりあえず買出しに行って来てちょうだい。私はプレセアに旅の準備をさせるから」

そう言って疲れたようにヒラヒラと手を振り行動を促すに、ロイドは更に首を傾げた。―――何か変な事を言っただろうかと思案して、すぐに自分と歳が変わらない相手を母親扱いするのは流石に失礼だったかと思い直し、ロイドはごめんと呟くとすぐさま買出しに向かうために道具袋を肩に背負う。

「やっぱりプレセアも連れて行くんだ・・・」

ポツリと呟いたジーニアスの言葉に、とゼロスが揃って視線を向ける。

成り行きとはいえ巻き込んでしまったという罪悪感が、ジーニアスに襲い掛かっているのだろう。―――それを察した2人は、出来る限り軽い口調で声を掛ける。

「な〜に。どうせプレセアちゃんはオゼットに帰るんだろ?丁度サイバックと同じ方向だし、送ってってやろうぜ」

「そうね。1人で帰すよりはみんなと一緒の方が良いでしょう」

優しい声で頭を撫でるの手に、ジーニアスが子ども扱いはやめてよと照れた顔を隠すようにそっぽを向いた。

そんなジーニアスをからかうように笑ったゼロスが、チラリとプレセアに視線を向けて不思議そうに呟く。

「・・・にしても、プレセアちゃんずいぶんに懐いてるみてぇなんだけど?」

会話の話題に上ったプレセアは、ただ無言での上着の裾を握り締めていた。

全くの無表情で視線を向けるゼロスを見上げる。―――そしてギュっとひときわ強くの上着の裾を握りしめて、視線から逃れるように俯いた。

「そう言えばそうね・・・。この子、すごく人見知りが激しそうなのに・・・もしかして貴女この子と知り合いなの?」

同じくプレセアの様子に疑問を抱いたらしいリフィルが、プレセアを見ながら口を開く。

両者から向けられた問い掛けに答えたのは、俯いたプレセアではなくだった。

ええ、そうよとあっさりと返事を返して、俯いたままのプレセアの頭を優しく撫でる。

「・・・って、いつの間にこんな知り合い作ったんだよ。俺様聞いてねぇケド・・・」

「あんたに教えるわけないでしょう。プレセアの身が危険だわ」

「いくらなんでもこんな小さい子に手ぇ出さねぇっつーの!」

即座に返ってきたの言葉に、ゼロスはすぐさま反論した。―――が時既に遅し、ジーニアスから冷たい視線を投げかけられて、ゼロスはがっくりと肩を落とす。

それにしても・・・と、ゼロスは再びプレセアに視線を向けた。

大抵は自分と一緒にいたが、どうして自分の知らない内にプレセアと知り合えたのだろうか?

プレセアの懐き具合から見ても、昨日今日知り合った仲とは思えない。

「ほら、ぐずぐずしてないで・・・さっさと買出しなり報告なりしに行きなさい」

そんな思考はの急かす声に遮られた。

まるで追い出されるようにして道具袋を片手に繁華街へ向かうロイド達を見送って、ゼロスは溜息を零す。

「ゼロスも・・・さっさとセバスチャンに報告して来なさいよ」

「へいへ〜い」

やる気の見えない声で返事を返して、ゼロスはに背を向けて屋敷に向かい歩き出す。

「ああ、セバスチャンに『さっきはごめんね』って伝えといてくれる?」

「・・・はぁ?」

背中から掛かった声に思わず間の抜けた声を上げて振り返るが、良いからさっさと行くと再び背中を押されて渋々歩き出した。

の言葉の意味をゼロスが知るのは、数分後の話。

 

 

「さてと・・・それじゃ、私たちも行きますか」

それぞれの準備の為に散って行った仲間たちを見送って、は傍らに立つプレセアに声を掛けた。

自分の上着の裾を握るプレセアの手を解き、右手でプレセアの左手を握って商店街に向かい歩き出す。

オゼットからメルトキオまで1人で神木を運んできているだけあり、プレセアの旅の支度などはほとんど必要がないように思えたが、それでも少女の携帯する大きな斧はあまり手入れされてないらしく損傷が激しかった。

以前のテセアラならばモンスターの姿など見られなかったのでそれでも支障はなかっただろうが、今はシルヴァラントで不完全ではあるけれど世界再生の儀式がされた影響か、テセアラでも少しづつモンスターの姿が目撃されるようになっている。

街の外に出るならば、武器を手入れするかさもなくば買い換えるかする必要があった。

無言で手を引かれるまま素直に付いてくるプレセアを微笑ましく見詰めて、は商店街に向かう為階段に向かう。

しかし丁度階段に差し掛かった時、はピタリとその足を止めた。

「・・・・・・?」

突然動きを止めたを訝しく思ったのか、表情は変えないままではあったけれどプレセアは無言でを見上げる。―――その視線が階下に釘付けになっていることに気付いて、プレセアも同様に階段の下に視線を向けた。

そこには赤茶色の髪をした男が、と同じように驚きの表情でこちらを見詰めている。

「・・・クラトス」

呟くような小さな声が、の口から零れた。

それが階下の男に聞こえたかどうかは定かではないが、男はまるで引かれるように階段の上に立つ2人に身体を向ける。―――しかし階段を上ってくる気配はなく、十何段もある階段を挟んで2人はただ無言で見詰め合った。

フワリと柔らかい風が吹き、の長い黒髪を宙に舞い上がらせる。

人のざわめきに溢れたその場は、けれどとてつもなく静かに思えた。

「・・・久しぶり、だな」

「そうでもないわよ。救いの塔以来だからね」

沈黙を破って口を開いたクラトスに、しかしは素っ気無い口調で返事を返す。

切り捨てるようなの言葉に、再び沈黙が落ちた。

クラトスは何かを言いたげに口を開きかけるけれど、それは言葉にはならないようですぐさま口を噤む。―――は何を言う様子も見せずに、ただクラトスを見下ろしていた。

ふと、クラトスの視線がと手を繋いでいるプレセアに移った。

「・・・その子は?」

見覚えのないプレセアに警戒心を抱いたのか・・・はたまた会話を繋げる為の苦肉の策なのか・・・―――向けられたクラトスの視線に、プレセアは無言で視線を返す。

そのままクラトスの目が自分に移ったことに気付いて、は軽く肩を竦めて見せる。

「この子はプレセア。・・・・・・私の子供なの」

サラリとの口から発せられた言葉に、離れているにも関わらずクラトスの目が見開かれたのが解った。

「・・・・・・いつの間に。相手は?」

「いや、そこは突っ込んでくれるとありがたいんだけど」

真剣な眼差しと共に返ってきた素の返答に、は呆れたような目を向ける。

「っていうか、そんな真面目に受け取られても・・・。冗談なんだから・・・」

「・・・冗談か」

ホッとしたように溜息と共に呟くクラトスに、は遠くを見るような目で溜息を零した。

隠し子がいると告げて信じられる自分は、一体クラトスにどういう認識をされているのだろうか・・・―――心の中だけで呟いて、思わず苦笑を漏らす。

の冗談と取れるかどうかも怪しい発言に少しだけ場の空気が軽くなった気がして、クラトスは僅かに心が軽くなったような気がした。

だからというわけではないが、漸く周囲にも気を配る事が出来るようになったのだろう。

ゆっくりと辺りを見回して、クラトスは微かに首を傾げる。

「それよりも・・・ロイド達は一緒ではないのか?」

「・・・ロイド達は買出しに行ってるわ。会いたいなら繁華街の方に行ってみたら?」

「・・・・・・別に会おうと思っている訳ではない」

少しの間の後、クラトスは静かな口調でそう言った。

しかしその言葉の裏に含まれている感情を的確に読み取ったは、呆れたように溜息をついたが敢えて何も言わずに肩を竦める。

そんなを見上げて、クラトスは神妙な顔つきで口を開いた。

「・・・ロイドのことは頼む。あいつは1人で突っ走る傾向があるから、気をつけてやって欲しい」

突然向けられた頼み事に、は微かに眉を顰める・・・―――が、すぐにそれを消して悠然とした笑みを浮かべた。

「何故、それを私に?」

「あのパーティの中で人の面倒を見れるのはお前位だろう?リフィルでも構わないが、ロイドはお前に懐いているようだからな・・・」

「ま、否定はしないけどね」

軽く肩を竦めて、おどけたように笑う。

そんなを黙って見詰めていたプレセアは、しかし次の瞬間握られた手の力が強まったことに気付いた。

どうしたのだろうかとの顔を凝視すれば、何時もとは違う強張った顔をしている。

あの無条件に向けられる柔らかな笑顔は、今は何処にもない。

クラトス・・・と、の口から再び男の名前が漏れた。

今度はそれが届いたのか、クラトスは無言で問い掛けるような視線をに向ける。

それを受け止めて、は綺麗な・・・けれど殺気すら感じさせる笑顔を浮かべてキッパリと言った。

「私ね・・・実はもう、記憶を取り戻してるのよ」

の言葉を煽るように、再び風が吹いた。

それは先ほどの柔らかなものとは正反対で、身体を吹き飛ばすかと思われる突風にプレセアは思わず目を閉じる。

風が収まったと同時に目を開けると、先ほどの風で舞い上がった花壇の花が宙に舞っているのが目に映る。―――それがとても綺麗だと、プレセアはぼんやりと思った。

突然の告白に言葉もなく立ち尽くすクラトスを見据えて、はにっこりと微笑む。

「貴方はとても残酷な人ね」

「・・・・・・

「私が知らないとでも思っているの?」

「・・・何故」

悠然と微笑むに、クラトスは掠れた声で問い掛けた。

含むような問い掛けに、言葉もなくただを見詰める。

その言葉少ないクラトスの問い掛けに、は笑みを湛えたまま口を開いた。

「あの状況を経て、どうして今があるのか。不思議に思ったことは・・・?」

己の問いに返って来た言葉に、クラトスは忘れかけていた疑問を思い出す。

あの時抱いた疑問。―――明確な答えは1つも無いけれど、そこから幾つもの推測が立てられる。

もしかして。

もしかして、あの時は・・・。

明らかな困惑を瞳に浮かべて口を開きかけたクラトスを遮り、は変わらぬ様子で話題を変えるように打ち切られた話を戻した。

「大丈夫よ。貴方に言われずとも、ロイドを危険な目に合わせやしないわ。だって彼は私の大切な仲間なんだから・・・」

まるで先ほどの遣り取りなど存在しないかのように、は優しい声色でそう告げた。

しかしその声色がどこか悲しみを含んでいるように、クラトスには聞こえた。―――もしかしたら、そうであって欲しいと思っていたのかもしれない。

決して、悲しませたい訳ではなかった。

苦しめたい気持ちなど、微塵もない。―――にはいつも幸せを感じていて欲しかったし、記憶を失っていた頃のような楽しげな笑顔を見ていたいと強く願っている。

けれどが悲しみに満ちた顔をする度、苦しげに表情を歪ませる度、まだ自分のことを想ってくれているのかもしれないとそう思えて、それを嬉しいと思う自分がいることも否定は出来なかった。

出来る事なら自分が幸せにしてやりたいとそう思うけれど、裏切り者の自分がそれを望むことなど出来よう筈もない。

「じゃ、私たちはそろそろ行くわ。ぐずぐずしていると約束の時間に間に合わなくなるからね」

はそう言って、プレセアの手を引いて踵を返す。

背後に感じる気配を振り切るように、堅く目を閉じ無言で歩き続けた。

そんなが漸く足を止めたのは、先ほどロイド達と別れた広場。―――そこに立ち、大きく息を吐き出して、強く握り締めていたプレセアの手から力を抜く。

「・・・ごめんね。痛かったでしょう?」

頭上から降ってくる優しい声に、プレセアはゆるゆると首を横に振った。

そんな動作には更に優しい笑みを浮かべて、空いている方の手でポンポンと軽くプレセアの頭を撫でる。

「・・・プレセアが一緒にいてくれて良かった」

消え入りそうなほど小さな声で呟く。

クラトスの言葉に、何時までも冷静に対処できるほどの心の傷は浅くはない。

傷付いているつもりは微塵もなかったけれど、どうやらそれはやはり気だけだったようで、改めてクラトスを前にした時、自分がどれほど打ちのめされているのかという事が嫌というほど解った。

あんな事、言うつもりは無かったのに。

決して生涯口にしないと決めていたというのに・・・―――それなのに、クラトスの言葉に咄嗟に口をついて出ていた。

強い後悔の念と共に、あの瞬間のクラトスの表情を思い出して胸が痛む。

未だ繋いだままの右手に視線を落として、は小さく微笑んだ。

この右手に感じる温かな体温がなければ、今ごろ自分は取り乱しクラトスに罵詈雑言を浴びせ掛けていたかもしれない。

そんな事はしたくなかった。―――何よりも、のプライドがそれを許さない。

「・・・ありがとう、プレセア」

小さな声で礼を告げて、は無表情で自分を見上げるプレセアの頭をもう一度優しく撫でた。

 

 

◆どうでもいい戯言◆

メルトキオでのクラトス再会を、ロイド抜きでやってみたり・・・。

やっぱりゼロスだけじゃなくて、話せる時にクラトスと話しておかないとねとか。

にしても、やっぱりクラトス相手だと暗い。

ゼロス相手だと結構明るく出来る(と思う)のですがね。(笑)

これからどうやってクラトスとくっつけるつもりなのか、自分。

分岐にでもしてゼロスエンドも作ろうか。(だってゼロスも捨てがたいですしね)

作成日 2004.11.12

更新日 2009.8.16

 

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