・彼女と彼女の物語・

 

 

 

あの愛しき日々を 彼らの疑問。彼女と彼女の愛しき思い出の日々。

「ぜひ聞かせて」

青褪めた表情の裏に 彼女と彼女の出会い。それはかつての己のような。

「もう大丈夫みたいよ」

もう泣いてしまえばいいのに 彼女はまるで、警戒心の強い猫のようだ。

「さ、ご飯にしましょうか」

愛しているんだよ、つたわるかい 救われたのは、果たしてどちらなのだろうか?

「お腹空いちゃった」

僕の肩でよろしければ 現実のような夢と、眠れない夜と、温かい人。

「もちろん。毎日でもいいわよ」

 

 

『情緒不安定美人五題』

リライト  甘利はるき さま

 

 

イノセンストップへ戻る